クレジットカード参考書
江戸時代のクレジット
江戸時代に入るとクレジット(消費者信用)は更に普及発展しました。
「販売信用」に関しては、売り上げを増やす為の手法としてクレジットが用いられます。
文政年間(1803年~1830年)に、輪島で「椀講(わんこう)」という「頼母子講(たのもしこう)」や「無尽(むじん)」を発展させたクレジット販売が開始されました。これは漆器を買いたい人が一つのグループ(講)をつくり、商品価格を分割し一定期間出し合い、入札や抽選により順番に商品を入手出来る方法になります。これにより、顧客は求めやすくなり、また、行商人にとっても京・大阪方面での販路が拡大し、安定した収入源となったのです。
しかし、グループ購入である為、早く商品を入手できる人もいれば、数年後になってしまう人もいるという課題を抱えておりました。
個人単位でのクレジットでは、伊予国桜井村(現在の愛媛県今治市桜井町)の「椀舟(わんぶね)」、越中富山の「先用後利(せんようこうり)」の配置売薬が有名です。
「椀舟(わんぶね)」は漆器商人による行商船であり、盆暮れ2回のいわゆる「節季払い」を採り入れ、後に、講(グループ)の全員に商品を先渡しする「無尽講月賦」へと発展しました。これは月賦百貨店の起源になります。
富山の配置売薬は現在も有名であり、お得意さんに先に薬を預け、後に使用した分だけの代金を頂く一種のクレジット商法(長期信用取引制度)です。
「消費者金融」においては、室町時代発祥の一般大衆を対象とした利息を日歩計算する「日銭屋(ひぜにや)」のほか、利息を元金から引いて貸し残金を翌日から毎日返済させるという「日済し(ひなし)」、主に小売商や行商人に朝百文貸して夜一文のせて返済させる「百一文」などの担保(質)をとらない「素金(すがね)」や質屋による流れた質草を貸して損料を取る「損料貸し」などが行われていました。
こうして、幾多の功績と課題を抱えながらも近代クレジットへの素地が出来上がったのです。
参考文献:
よくわかるクレジット&カード業界 増渕正明著 日本実業出版社
現代のクレジットカードビジネス 清水一彦著 近代セールス社
クレジットの知識 植田蒼著 日本経済新聞社
富山県民会館:http://www.kenminkaikan.com/
桜井漆器協同組合:http://www.i-bussan.jp/sakurai/
クレジットカード参考書 : 記事アドレス | コメント (0) | トラックバック (1) | September 11, 2007
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